オレンジジャージの巨人、スタンダップコメディアン清水宏
清水宏。スタンダップコメディアン。彼の舞台は、他の何とも似ていない。
特に、テレビで見かける、予定調和で満杯な「笑い」とは違う。その笑いには「安定」がある。
しかし、清水氏の笑いは違う。
彼は、はなっから、観客を「揺さぶってくる」。物理的精神的、ありとあらゆる手を使って。
話も、「エモーショナル」という一本の綱を綱渡りしているように、次々に飛躍する。
コメディさえも「起承転結」に陥りがちなのに、清水氏はそんなこざかしいロジックにはとらわれない。「起」「承」「転」承」とどまるところを知らない。
そして、不安定なところへ着地。オチで激しく観客の心を揺さぶる。
こざかしい小手先のロジックではなく、しいて言えば「エモーション・ロジック」で一本のステージを作ってしまう彼の舞台は、「音楽」的だ。
では、清水氏の舞台は、ただ「無茶苦茶、脈絡が無い」のだろうか?
英国タイム誌は、そう評価した。しかし、それに続けて「ここには何かある」と断言する。
それはきっと「生きる」というテーマに違いない。
日本屈指の脚本家、鴻上尚史の「どんなに無茶苦茶であっても、『どう生きるか?』というテーマに真摯に向き合った作品は、観客を激しく揺さぶる」との言葉がある。
たった一人で、語学、そして民族の壁に悪戦苦闘しながら、今日は東京、神戸。明日はイギリス・ロシア。日本どころか、世界狭しと駆け巡る清水氏。
「人間って、自分が思う以上にもっと自由だよね。」という哲学を投げつけてくる彼の舞台。
激しくこちらを揺さぶる感動。それを裏付ける、知的ネタの数々。清水氏のスタンダップコメディは、音楽であり、哲学であり、冒険譚だ。
「コメディ」という言葉でくくられるのがもったいないくらい。来た人には必ずしや何か「おみやげ」を持って帰らせる。それが清水宏。
だけど、そんな賛辞を清水氏は不敵に笑いとばすに違いない。
「うちのは、ただのコメディですから。」
これが清水宏という男なのだ。
実際に、『清水宏のオールナイトニッポン』を皮切りに、様々なテレビ・ラジオに出ている。
2015年には、北米フリンジ・フェスティバルにて、最優秀海外パフォーマー賞を受賞。ほかにも、台湾・韓国、そしてイギリスと、世界各地を巡る実力者だ。見逃す手はない!
これからの公演予定は、清水氏のフェイスブックをチェックだ!
『清水宏 フェイスブック』https://www.facebook.com/hiroshishimizuflamingcomedy